動物愛護センターに持ち込まれた犬猫。その運命は?

仕事内容

愛護センターにはたくさんの犬猫が様々な理由で持ち込まれますが、その後はどうなるかご存知ですか?

  1. 新しい飼い主へ譲渡
  2. 元の飼い主へ返還
  3. ボランティアさんへ譲渡
  4. 殺処分

この4パターンしかありません。それぞれの場合について解説していきますね!

1.新しい飼い主へ譲渡

我が県は野良犬、野良猫が多く、そのためセンターには子犬、子猫がたくさん持ち込まれます。

その中で適性がある子が譲渡対象になります。

譲渡適性とは

  • 健康状態に問題がないか(目視でわかる範囲
  • 自力でご飯を食べれるか
  • 人に攻撃性がないか

これらの条件をクリアしていれば、譲渡候補として別部屋でお世話することになります。

ただし、お世話できる数には限界があるので、そこを超えてしまうと条件クリアしていても諦めざるを得ないこともあります。

野良の子には大体寄生虫がいるので駆虫薬を飲ませて検便し、虫がいなくなったら広場に移動して新しい飼い主の迎えを待ちます。

新しい飼い主さんには講習会を受けてもらい、正しい知識と飼い方を身につけた上で、誓約書にサインして譲渡成立となります。

こんな感じで子犬や子猫はスムーズに新しい飼い主が見つかりますが、成犬、成猫はそうはいきません。

成犬、成猫の場合は?

成犬、成猫の場合、譲渡候補になる条件はもっと厳しくなります。

子犬、子猫と同じ条件に加え、

  • 変な癖がついていないか(鳴きぐせ、引っ張りぐせなど)
  • 年齢が概ね7歳以下
  • 他の犬や猫に対する攻撃性がないか
  • フィラリア症にかかっていないか(犬)
  • 猫エイズ、猫白血病にかかっていないか(猫)

これらの条件をクリアして初めて、譲渡対象になります。

しかし、成犬や成猫は貰われる確率が低く、長いことセンターにいるパターンが多かったですね。

まぁ、純血種の犬は秒で貰われていきますが。これも人間の性というやつですかねぇ。

トイプードルがいた時は電話での問い合わせがすごかったですから…(笑)

雑種犬だって可愛いんだぞ!!(by 雑種犬の飼い主)

2.元の飼い主に返還

これは主に迷子犬、猫の場合です。

保護された時点で首輪をつけている、やけに人慣れしているなど、人に飼われていたと思われる犬猫については、迷子としてホームページに記載します。

そして飼い主から連絡があれば、実際に見に来てもらい「うちの子です」となればそのまま引き渡します。

ですがそんなに多いケースではなかったですね。探し方がわからないのか、探してないのか、捨てたのか…

飼い主が現れなかった子は、譲渡条件を満たしていれば譲渡対象に、そうでなければ殺処分という道を辿ります。

わざと捨てた場合は論外ですが、本当は探していたのにうまく情報に出会えず殺処分されてしまったという悲しすぎる結末を考えると胸が張り裂けそうになります。

な・の・で!必ず飼い犬、飼い猫には飼い主を特定できるものを身につけさせましょう!

犬や猫は自分で名を名乗れません。「うちの子は大丈夫だからいらない♪」と思わず、大事な家族を守るためにはとても大切なことです。

センターにも「いつもは帰って来てたんだけど…」といった相談もかなりありました。100%大丈夫なんてことはないんです!

犬の場合は鑑札や注射済票、猫の場合は首輪に名札をつけましょう。

付けたいけどブラブラするから嫌がる、噛んでしまう、なくなりそう…という場合は名前を印字できるタイプの首輪がなくなりにくくてオススメです!

そして首に埋め込むマイクロチップは犬猫ともにできるので、ぜひ埋め込んでおくことをおすすめします!(医療行為なのでかかりつけの獣医さんに相談してください)

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3.ボランティアさんへ譲渡

状態がいい子なのにお世話枠がいっぱい!

めっちゃいい子なんだけどシニア!

純血種だけどフィラリア症!

といった、ギリギリ譲渡条件をクリアできなかった子達や貰われやすそうな子をボランティアさんに斡旋して引き取ってもらうパターンもあります。

もちろん、ボランティアさんの方から「この子引き取らせて」と言っていただけることもあり、職員としては助けられそうになかった子達を救えた、という思いで非常にありがたかったです。

しかしいくらボランティアさんと言えどお世話できる数には限界があり、望みを託すつもりで連絡しても断られる、といったケースもありました。(その後どうなるかはお察しの通りです)

ボランティアさんが増えれば増えるほど、救える命は増えていきました。感謝です。

4.殺処分

譲渡条件を満たせなかった子や飼い主に捨てられた子、生粋の野良で人に慣れない子達が殺処分されます。

成犬は大部屋にいるんですが、処分の日が来ると大部屋の奥の柵が開き、前の柵を押して犬を後ろの通路へ下ろします。

通路に出た犬たちを後ろから柵で押し「ドリームボックス」と呼ばれる箱の中に追い込みます。

つまり、自らの足で最期の場所へ向かうということです。

猫や子犬は手押しの檻に入れているので、そのまま檻ごと箱の中に入れます。

そして炭酸ガスにより安楽死処分されるのです。

処分が終わったら獣医師が「死の確認」をします。

そして焼却炉で灰になるまで燃やされ一般廃棄物として処理されます。

廃棄物ですよ?つまり、ゴミ!!法律上、人間以外の生き物は「物」です。だとしてもひど過ぎると思いませんか…

ですがこんな現状を生み出しているのも我々人間なのです。

一刻も早く犬や猫を殺処分しなくてもいい世の中になることを願っています。

まとめ

新しい飼い主の元で幸せに暮らしている犬猫がいる一方で、冷たい箱の中で一生を終える命もあります。

たまに

 

愛護センターに持ってったら全部助けてくれるんだろ?

的なことをおっしゃる方がいるんですが、そんなことは今の段階では断じてないです!

野良がほとんどいない地域で、収容等数が少ない施設ならありえると思いますが、私のいたセンターではまだまだ厳しいのが現状ですね。

少なくとも動物愛護センターの力だけでは絶対無理です。

今犬や猫を飼っている方は、その子をこれでもかというほど愛してあげてほしいし、これから飼おうかなと思っている方は、ペットショップなどに行く前にこういう命にも目を向けてほしいなと思っています。

犬や猫を飼っていない方も、こんな現実があるんだということをいろんな方に広めていっていただければ幸いです。

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